2016年8月6、7日に行われたワンラブジャマイカフェスティバルというジャマイカフェスに飲食店の出店をしてきました。
申し込みから当日までの流れをまとめておきます。初めてのフェスへの出店だったので、細かく書いていきます。
私たちは普段お店を構えているわけではなく、飲食店と共に出店することを決めました。フェスなどに飲食店を初めて出す人には参考になると思います。
ざっくり分けると
①申し込み
②準備
③当日
④あと片付け
このようになります。順番に見ていく事にしましょう。
申し込み
まずは出店したいフェスを決めます。今回は出店したいと思った一週間後に締め切りだったワンラブジャマイカフェスティバルに出店することを決めました。
今回は申し込み締め切りが6月18日まで振り込みの支払い期限が6月24日まででした。
フェスの申し込みにほぼ必ず必要なものがあります。それは飲食店の営業許可証です。実店舗を構えている場所は必ず持っているものですが、私たちは実店舗がなかったので飲食店とのコラボをすることでそこの店からの出店をすることにしました。
→今回コラボさせてもらった田端のカウンターバーCROOTS
応募資格はフェスによって違うのでしっかりとチェックして出店するようにしましょう。今回のジャマイカフェスの応募資格はこういったものでした。
●現在、実際に店舗営業、またはケータリングカー営業等を行っている方。
ONLY RESTAURANTS AND CATERING CARS OPERATORS ARE ALLOWED TO JOIN THIS FESTIVAL
● 現在営業中の飲食店営業許可書(飲食店営業)または東京都 の飲食店営業許可書自動車をお持ちの方。 YOU MUST HAVE A RESTAURANT LICENCES OR A PERMIT TO OPERATE A FOOD CAR.
● 出店の際、食品衛生責任者の資格を保有するスタッフが現場に常駐すること。 QUALIFIED STAFFS SHOULD BE AT THE LOCATION AT ALL TIMES
● 過去に食品衛生法、またはこの法律に基づく処分を受けたことがある方はお断り致します。 IF YOU HAVE BEEN INVOLVE IN ANY ILLEGAL ACTIVITIES YOU CANNOT JOIN THE FESTIVAL.
● PL(生産物賠償)保険に加入している方 YOU RECOMMEND THE PL INSURANCE. http//pl.y-ins.net/
毎週のように飲食出店のイベントは行われています。イベントカレンダーなどを見て探すのがいいでしょう。
国内ガイド - イベント 〜お祭り・イベントを探す〜:るるぶ.com
イベントが開催される3ヶ月前くらいには出店料の支払いがあったり、締め切りがあるので早めに準備しておきましょう。イベントによってはイベントもっと早く締め切るものもあるのでイベントホームページでチェックしておきましょう。
出店方法を考える
出店にはテントの出店をケータリングカーでの出店があります。
出店料はフェスによって変わります。またテントの大きさやケータリングカーなどの出店方法によっても変わりますので、しっかりとチェックしておきましょう。
今回のフェスでは2日間テント小(2.7m×3.6m)で25万円の出店料でした。最初から大きいブースですとリスキーなので最初は小さいブースで十分だと思います。
メニューを決める
申し込む際にメニューを決めておかなくてはいけません。今回最初に申し込んだものはジャマイカ風のそうめんと野菜スティックの販売を考えました。しかし保健所の許可が降りないメニューでしたので却下されてしまいました。
区や市など場所によって保健所の許可するものが違うので、しっかりと保健所の許可が降りるものを販売しましょう。またフェスの本部との打ち合わせをしっかりと行いましょう。
今回はジャークチキンを乗せたジャマイカ風の焼きそば「ジャキソバ」を販売しました。
(当日の写真です)
借りる備品を申し込む
申し込む際にイベントでの備品も同時に頼む場合もあります。メニューが決まっているので使う備品を考えます。
今回借りたのは焼きそばに使う鉄板とプロパンガス、机3台でした。
おすすめとしてはイベントの本部に借りるのではなく、自分で持っているものでやる(何回もイベントに出る場合は買ってしまった方が安いかも)、もしくは他のレンタル業者に自分で借りることです。ガスを使うような機材の場合しっかりとガスを繋ぐホースの口などを確認しておきましょう。ドラム缶コンロは今回購入しました。
メニューによって備品も変わってくると思います。
プロパンガスの使用量とか全然わからなかったんですけど、鉄板のレンタル業者とかのところに使用量の目安などが書いてるので参考にするといいと思います。
今回は20kgを2本借りましたがめちゃくちゃ余りました。
飲み物を販売するどぶ漬けのクーラーボックスはメーカーさんが無料で貸し出しをしてくれました。
テントの中のレイアウトを考える
テントの中のレイアウトをどうするのかを考えます。これに関しては当日のブースの場所や人の流れなどもあると思うので大体で提出しておけば大丈夫です。ただ机などのレンタルも同時にするのでそこは考えておく必要があります。
今回のジャマイカフェスでの申し込みに関する提出書類は
①出店申し込み表(+飲食店営業許可証)
②メニュー
③備品レンタル
④ブースレイアウト
でした。
準備すること
出店の申し込みが終わったら当日に向けて準備を進めていきます。
一人分あたりの分量を決める
一人当たりどれくらいの分量にするのか?を決めていきます。今回は焼きそばだったのですが麺とチキン(もも肉)玉ねぎ、人参を入れています。
写真は分かりにくくてすいません。
何食分用意するのか決める。
今回のフェスでは説明会の時に聞いていた人数が3万人でした。そこから何食分用意するのか考えます。売るものによっても用意する分は変動すると思います。今回は1600食分を用意しました。(予想動員数は多めに言われる場合があるので注意しましょう)
少なめで見積もってしまうと売り切った場合にチャンスロスする可能性を見て、多めに手配しました。最初から利益を出ないように手配してしまうとモチベーションも上がらないので多く用意することにしました。
食材の手配
何食分か決めたらそれ相当の食材を用意します。
今回使わせてもらった業者は
麺は製麺所、チキンは肉屋さん、野菜は市場でそれぞれ手配をしました。
一般の人は相手にしてもらえない場合もあるので、知り合い経由でお願いをすると融通をきかせてもらえるかもしれません。
また焼きそばに使うソースを作るための野菜やチキンを漬けるために早めに食材を受け取る必要があることと、それを保存する場所をしっかりと考える必要があります。
冷蔵保存しなくてはいけないものの保存場所をしっかりと考えましょう。
容器の手配
合羽橋などを歩いてみて、どんな容器が適しているのかメニューにあった容器を見つけましょう。インターネットで購入するのもありですが、値段が少し上がってしまうのと実物を見ないで買うのは少しリスクがあることを頭に入れておきましょう。
今回は初めての出店で慣れていないのもあったので誰でも扱えるような底の深い容器を手配しました。
値段を決める
「値決めは経営」と言われるように値決めは非常に大事になります。高くてもダメ、安すぎても利益が出ません。また他の出店者の値段によっても変わる必要が出てくる場合があります。
今回のジャキソバは800円で販売をしました。ジャークチキンも食べれて、焼きそばも食べれるのでお得感を出してこの値段に決めました。ジャークチキンとごはんがセットになったものが700円〜800円くらいで売られていたので適正価格だったと思います。
収支リストの作成
一人当りの分量、売上予想数量、値段が決まったら収支のリストを作成しておきましょう。収支リストは最初からあるとかかった経費など全て計上しておくことができるのでエクセルなどで収支リストを作っておくことは必須です。
予想数量が全て売れた場合の利益、何食分売ると損じゃないのかなど損益分岐点も値段などと合わせて作っておく必要があります。
仕込み
今回仕込みが必要だったのはジャークチキンという料理です。
ジャークチキンとは、「ジャーク、ジャーキング」という調理方法で料理されたチキンのこと。 スパイシー(単純に辛い、というわけではありません)な調味料で味付けされますが、ジャマイカではジャークチキンを売る屋台ごとに微妙に、時にはかなり味が異なり、 基本のスパイスを除いて、はっきりとした味付けの定義はない!
ジャークソースを作り、それに鶏肉を入れて真空パックして凍らせて持って行きました。パックすることで衛生的にも良くなります。他のブースはどのようにしてるかわかりませんが、一番ケアしていたと思います。
あとは焼きそばに使うソースを前日に作りました。野菜とお肉はイベントまでに下処理をして持っていかなくてはいけません。
仕込みは営業許可の取れている場所で行わなくてはいけないのでこちらも注意しましょう。
メニューの名前を決める
これはやっていない店舗が多かったのですが、インパクトのある名前をつけることでお客さんの興味を引くようにします。
今回はジャークチキンが乗っているジャマイカ風の焼きそばを出すということでオリジナルの「カリブのジャキソバ」としました。
横断幕も作って遠目から見ても読めるような形をとりました。待ち合わせ場所にもなるくらい目立っていました。
外のレイアウト(外装)を考える
外装はめちゃめちゃ大事です。食べ物のクオリティももちろんですが、外装でお客さんを引きつけなくては売れるものも売れません。
僕たちはこんな形にしました。
今回は横断幕をつける骨組みまで作らなくてはならず、塩ビ管を用意して作りました。
が!!!ブースの大きさとテントの大きさが違う!!!
といったトラブルがありました。テントが2.7m×3.6mと聞いたいたので2.7mで作ってしまいました。
他のブースを見ると木を括り付けていたり、金属の棒などをつけていました。
こんな綺麗にレイアウト出来ませんでした。次回の課題です。
ちなみに今回骨組みに使ったのは塩ビ管の16mmです。
壊れたりはしませんでしたが、もっと太い方が安全だと思います。
横断幕とか依頼してくれる人いたらデザインするので、ぜひ連絡ください。
今回横断幕を作ったところは「No.1幕」さんです。安いのでおすすめです。90cm×240cmの横断幕で5150円でした。
遠目で見て目立つ、中距離で何が売ってるか分かる、近距離で味がイメージ出来ることが大事だと感じました。
ポスター作り
横断幕に加えて、メニューなどのポスターを作って外観を仕上げていきます。
初日はこんな感じでレイアウトしたんですが、メニューが分かりにくいと意見をもらいました。たしかに味がどんなものかまったく書いていないですね。
2日目派手になりました。
2日目はメニューの一つ一つに説明分を書いたものを印刷してラミネートしました。ソフトドリンクのところにも張り紙をしています。
足フェチみたいな写真になってますが。。。イーゼルに張り紙をしたりもしました。
土日で他のところを見て修正するのも大事だと思います。こういった出店の場合、臨機応変に対応しましょう。
ジャマイカフェスなので派手なブースが多いと思ってシンプルにしていたのですが、シンプルでも伝えたいこと(味や販売しているもの)をしっかり伝えることが大事だと改めて感じました。
人材の確保をする
今回は色んな方にボランティアで協力いただきました。ありがたい限りです。1日10人くらいいたんですけど、一番人がいるブースでした。笑
出す食べ物にもよると思いますが、シュミレーションをしっかり行い必要最低限の人数は何人なのか?を算出しましょう。
ドリンク、レジ、チキン焼き人、焼きそば焼く人、盛り付けする人、動ける人で6人は最低必要人数だと感じました。
いっぱいいれば休憩を回せたり客引きが出来たり、非常自体の対応など出来ると思います。人が全然いないブースは2人とかでしたが、これだとお客さんを逃してしまうので注意しましょう。
お釣銭の用意
銀行で両替をしてお釣銭を用意します。今回用意したのは二日間で100円玉10本、500円1本、1000円40枚です。
飲食フェスなどでは1000円を使う人が多いので100円玉を切らさないように注意しまっしょう。
みずほ銀行のカードは無料で両替出来たりしますので、事前に用意しておきましょう。
プレスリリース配信
今回は本部がプレスリリースなどを全然打っていなかったので、自分たちで打つことにしました。
ただ出店しますというプレスリリースでは面白くないので、キャンペーンを打つことにしました。
これを見て来てくれたお客さんもいました。本当はもっとお金をかけてやりたかったのですが、無料のプレスリリースを出すだけでも意味あります。次回はもっと面白いキャンペーンを考えます。
前日(搬入)
前日に搬入できる場合があるので、先に機材などを入れておくといいでしょう。当日で間に合う場合は前日に搬入する必要はありません。
中のレイアウトを決める
ざっくり決めていたレイアウトを実際に機材や人の流れなどを考えながらレイアウトしていきます。テントの大きさや机の大きさ、飲み物をいれるクーラ−ボックスの大きさなど当日にならないと分からないこともあります。
最初イメージしていたのはこんな形でしたが、全然違う形になりました。
鉄板は奥の方に置いています。あとたまたま端っこのブースだったのでコンロを外に置いて、見た目と匂いでも訴えるようにしました。
当日
いよいよ当日です。準備も大事ですが、当日の流れをスムーズにすることが飲食出店成功への鍵となります。
係りの割り振り
まずは人の配置をします。
字きたなくてすいません。。
・ドリンク係(飲み物を拭いて出す、ビールの栓を抜く)
・受付レジ(お客さんとお金のやり取り)
・商品出す人(商品とお箸を渡す人)
・チキン焼き人
・麺焼き人
・器に盛る人(麺を盛り、チキンを受け取る)
他にも野菜を切る人、客引きする人などを配置しました。
お客さんへどう商品を出していくか考える
麺を焼く→器に盛る→焼いたチキンを乗せる→バジルをかけ提供する
商品の出し方はこのような流れでした。この流れをいかにスムーズにするかで提供時間が短縮できます。ある程度は作っておき保温して置くことで熱々のおいしいメニューを提供することができます。
今回できなかったのが、商品ごとの売上をカウントがざっくりしたものになってしまいました。今後のためにもしっかりとカウントすることが大事です。
こういうのあれば楽だったなぁと後々思いました。
後片付け
ゴミ捨てなどしっかりと確認しておきましょう。今回はゴミを引き取ってもらうとお金がかかるとのことでしたので自分たちでしっかりと処理しました。普段出ない大きなゴミなどが出る場合もあるので、処理の仕方を先に確認しておくと片付けもスムーズにいくと思います。
次のフェスの向けて準備
今回のフェスでは残念ながら赤字になってしまいました。赤字になったのはいくつも原因はあるのですが一番の要因としてはイベントの動員数が思っていたよりも少なかったことです。
これは運営する本部のせいにするのではなく、出店する人たちみんなで考えていかなくてはいけない問題だと思います。プレスリリースなど無料のものもたくさんあるので出店側も多少なりとも努力をする必要があるのではないかと思いました。
少しでも多くのお客さんに来てもらい出店側みなさんでの盛り上げていくことが必要だと思います。
用意した食材を半分以上さばけなかったことも大きなマイナスのポイントでした。初日の土曜日はメニューが分かりにくいといった意見も聞き、メニューは味をイメージしやすいものを店頭ではアピールしなくていけないと感じました。
また今回販売したメニューは適したものだったのか?メニューの練り直しをする必要もあります。周りなどに話を聞いた中では結構販売していたほうなので、次のフェスでは同じメニューでも黒字に出来ると考えています。
他にもっと適したメニューがあったのではないかということを繰り返していくことで、飲食出店は成功へと向かっていきます。
収支や仕入れの値段などはnoteにて公開することにしました。仕入れ方法から原価まで全てを公開しています。
細かい数字が気になる方は購入していただけるとありがたいです。よろしくお願い致します。
イベントは楽しみながら出店することがすごい大事だなって感じました。
次は絶対利益だすぞぉぉぉぉ!!!!